バクマン。9巻(再)

昨日、最高くんのことを主人公らしくないと書いてしまったが、最後まで読んだらそうでもないというか、いや、そうでなくてもいいというか、結果として熱いものが漫画にあればそれで面白くなるからいいかという感じになってきた感想。
 
 編集長が高い壁で厚い障害であることは事実だがそういうのがいないとお話にならない。
  
 今日のYJ。
 ノノノノがよかった。「強い選手が跳ぶときには、風が吹く」という言葉。強いやつはいつも強い、なぜか。なぜなんだろう・。風が吹くのか。本当に。
 
 結局最高と高木が負けないというかしぶといというか生き延びているのは、才能とかではなく、努力と友情があるからで、しかもすごい努力しているし、またこの漫画の原作者も作画もすごく努力している。熱い。
 不自由さがあるのは現代日本の職業なので当たり前だ。とくに漫画家という職業、人気面白さ至上主義、それを集積しているからジャンプが面白いということを支えるロジック、どうすればってほんとうの天才であれば描きたいものを描いて納得させられるが、そうでない人間を主人公にしたのだからなんとかして試行錯誤しなくてはいけないし、みなそうしている。
 みなそうしている、エイジだってずっとずっと机に向かって書いている。ずっとずっと机に向かうのがいかに大変か、村上春樹も書いている、世の中に楽な仕事なんてない、山久だってそう言っている、みなががんばっている。この漫画には、悪が出てこない。悪意ある人間がいない。本質的には「面白さで勝負」だけだ。そして勝ちたい。勝利。3本柱の完成。
 
 表紙で見るカラーの蒼樹紅先生がうつくしいなあ。
ベージュオークル(濃い目の)のイメージ。