真剣なYJ感想

琴乃ちゃん。
AV女優に同じ名前の子がいますが、あっちのことのちゃんはすごくかわいくてすごく巨乳なのにすごく大胆ってゆーかなんちゅーかまあオレはファンですけどね。
  
 「ヘタコイ」
 であります。
 しかしYJという雑誌は基本的に「まあ男だし若いしたぎってるしな」って雑誌である。ケンカバイクバイオレンス筋肉、戦で戦闘、車。女。
 という雑誌にあって、どうして中野純子先生は連載を(月イチだけど)やっていけるのか?
 というかなぜこのヘタコイというどうしようもなくイライラする漫画は人気があるのだろうか?しかもYJ読者に?
 ということの答えだが、結局、いまどき漫画を読むという人材はみんな多かれ少なかれ「内向き」であるというのがオレの回答である。
 漫画をよみ、自らの姿についてふりかえって翻って考える。そういう「内省」ができるような人材はもはや少数派であろう。
 
 今週のYJのヘタコイはちょっとかなり自虐的である、ご隠居様が自分を自虐しながら「友達」として流香さんと話をするという展開。主たる心理描写はご隠居様本人の心情をあらわす、自分の心中のモノローグ。流香さんの心中は明らかではない(琴乃ちゃんのことに興奮しているんだろうけど)。
 ご隠居様はかなりダウンである。
 どうしようもないんである。
 明るい展開は存在しない。
 琴乃のことは気の毒だとは思うけど、何の解決もない。
 来月も琴乃のことがつづきそうだ(アオリを見ると)。
 はやく、なんかご隠居様か流香さんかどっちかが爆発してほしいのだが、それは無理だろうなあ。このような「あきらめ」が、この漫画の読者のおおいなる感想である。それは月に一回しかないということの展開のスローに加えて、主たる主人公二人のあまりにも「自分から何もしないというかてめえらそのまま干からびて朽ちてしまえ”!!」といいたくなるくらいの流香さんご隠居様二人ともあまりになにもしないんだよもうちょっと動けこのやろう、である。
 しかし考えてみるとリアリティというか現実ってこういうものかもしれない。
 そのへんが。YJという雑誌の中であまりにも異色であるこのヘタコイという漫画が生き残っている理由なのだろうと思う、
スカッとするバイオレンスなどは現実にあまりに稀にしか存在しないのである。
 遭遇したら死ぬかもしれないし。