で。

それだけの金を賭けると、生命がlong lasting forever?
そんなことは無い。死ぬ。
 
 医療業界に入ってみて、ますますオレの中で加速するのは医療不信である、いやちがう、医療の限界認識である。
 医療にできることは本当に限られている。もちろんできることはできるが、できないことはできない。癌=悪性腫瘍は原因不明である。というかメカニズムが明らかになっていないので決定的治療法がない。
 メカニズムは分からないが、とにかく「消す、切る、削除」という方法があり、
 また、「化学的になんとかする」方法があり、
 「微粒子を当てる!」って方法がある。物理的な。
 
 しかしどの方法も、なぜそれが発生したのかについて根本的に迫っているわけではない。
 
 例えば。病態というかその発生について「どこからくる」「どうやってくる」か、わかっているものについては「ワクチン」という方法がある。ワクチンについてはオレも知らないということが最近わかってきたので調べてみたいと思っている。(メも)
 しかし、わからないのであれば、対策は「それが発生した後」でないとできない。
 
 ほんとうにいつも思うのだが医療というのが他人が他人に対してすることであるというならばそれはまったくウソ800である。最近のはやりで言えば半減期75日である。
 治す(Cure)ということはその本人にしかできない。
 
 外から行うすべてのことは、事象が発生した後のことだ。発生させないようにしたいならばそれは本人がするしかない。健康法。
 だからオレは、外からの治療がきらいで薬も注射も抗がん剤も全部嫌いなのだ。
 
 だってそのあと死ぬわけじゃん。
 というエントリを前にも書いたわけだが、もうちょっとオレはオレについて、必ず死ぬということを、無理であってもオレにわからせた方がいいと思うのである。
 
 まあしかし感染症を克服したことで人類の寿命は画期的にのびた。これは事実。
 
 本人しかそれを治せないというオレの信念はおそらくは医療を無意味化するものだ。
 他人の、歴史的に集積した叡智が、すこしは役にたってもいいはずである。
 
 まあいいんだけど。いやさ。ガンか、脳卒中か、心筋梗塞のどれかになるわけですよ、確率的に。それ以外の死因もあるけど少ない、膵臓がんが見つかるまでに3大疾病のどれにもならずに生き延びるとか、確率としてはすくないわけね。
 脳卒中にはなりたくない。が、なるかもしれない。
 オレは毎日仕事場でいろんなケースをみながら脳卒中になったらおそらくはリハビリについた担当者を憎んだり恨んだりするだろうなあとか思いながら仕事している。