宴会

まあ世の中には宴会の好きな人がいるというこった。オレは嫌いだね。宴会で運よくまともな人とまともな話のできる確率はかなり低い。だったら一人でうろついたり旅したりしてた方がなんぼもマシだ。
 ダービーも終わって(複勝はオールアズワンではなくウィンを買うべきだった)「驚愕」よみはじめる。あと中谷美紀インド旅行記」も読み始めている。あと集英社新書行動分析学入門」も読み始める予定。並行。
 驚愕とくればまずは「分裂」の整理。橘の言うことにはキョンと佐々木が両人ともOKして協力するならばその世界改変の力はハルヒから佐々木へと移る のだそうだ。
 そんな簡単にいくわけないじゃないか。
 橘の言うことはすべて、手前勝手に聞こえる。「現状が、自分の希望とは異なっている。これは現状が間違っているからだ。したがって現状を改変しないといけない。だからアンタ協力しなさい」。
 世界に対して「世界が間違っている」と言うやつは、たいていそいつ自身が間違っていて世界はちっとも変わらないのが世の常である。
 どっちが変わるかというと人間が変わるしかないのであって、橘にとっての最適解は、自分が、そのような神的な上位の存在なしでも「普通に」生きていけるように自分をtrainすることである。
 
 正義が困るのもここであって「悪を打ち倒すことによって世界を間違った状態から正しい状態に戻すのが使命である」と根拠なく考えているからだ。根拠というのはまったくもってすべての人すべての国で異なる。共通する正義や共通する倫理などはありはしない。殺されたくないならば殺される前に殺せ。
 
 などとちょっと読んだだけでいろいろ考えるいい小説である、涼宮ハルヒ。にしても驚愕の下のあとがきだけちょこっと読んだけど何だか泣けてきた。いろいろあったんだろうなあ。急に小説が売れて大変苦労した村上春樹というのもあるが。人間は売れても売れなくても苦労する。