外仕事に出ていた、ひるま。
どこもそうだが、老人が関連する施設は、とにかく怪我事故アクシデントがご法度であり、それが起きれば始末書やら訴訟やらである。
一番いいのは、なにもしないことだ。
寝たまま。
寝ていれば本人もラクで、動かず、怪我しない。転ばない。すりむかない。
まあ、確実に四肢関節は拘縮しますけどね、動かさなければ。あとじょくそう。漢字もってくるのが面倒で。じょくそうはこわいよ。すぐなるよ。
適切なケアをしていればならないけど。
健康なままの寝たきりなどありえない。健康でないから寝たきりなのだ。 しかし体力気力精神力の衰えは、寝ていたいという気持ちもたらし、起きる意欲を失わせる。
おきてなにをするというのか。することなどなにもない。
仕事をしている間は、ああ仕事なんてしたくないと思い、仕事が終わると、もうなにもしたくないのである。ないないづくし。
ああおそろしい。オレは一生独身で死ぬまで自分を食わせるために働き続けていたいと願っている。仕事そのものは嫌いではないからである。嫌いなのはなんだろう。
管だな。経管栄養は本当にこわいよ。いつまででも生かしておくことができるからね。