よる3

つまり。
もう「死ぬに値するくらいの人」が、なんだか、「死なないで」という気持ちのために、「救急車」にのって、「病院」に来て、「命」を「救命」されてしまうという形。
 
 本来、いのちが助かっても、それを世話する人のマンパワーもないというのに。
 
 つまりそれはタスカルべきではなかったいのちだ。
 
 ってことになる。
おかしい。
 
つまり「よい死に方」を失ったのだ。
 
 ここで求められるべきは尊厳死である。
 尊厳を保ったままでの死。
 じっさい、「もうながく生き過ぎてしまった」と述懐する老人は多い、これはマジである、オレの経験である、ほんものの老人から聞いている、この耳で。
 そんなん思うなら尊厳死の方がものすごくマシだ。
 とにかく生きさばらえていると、だんだん、疎ましがられてしまうのである。あのババア、まだ生きてんの?もー、死んだらー?
 みたいな。
 
 こわい。