ひる2

つまり。高校生である、暇でバカである。うろうろしている。時間をつぶしている。部活をやってそのままなかなか帰らない。ダベる。喫茶店にいく。ながなが滞留する。めいわく人。
 
 オレ的にはそれが久我山西荻で、うろうろしていたわけだ。80年代の後半である。まだゲーセンにアメリカ横断ウルトラクイズのあった頃さ。
 
 そして好きな子に告白したり返事をもらえなかったり合宿したりしていた。
 
 そういうのが全部つまっているのがたまこラブストーリーである。告白されてなにも言えずおかしくなってしまうたまこ。わかるなあ。オレの告白した子もそのときは全くなにも言ってくれなくて「あああああ!」ってなったもんなあ、オレも。
 いやそのへんまあそろそろオレのことはいい。
 
 京都の商店街、銭湯、校庭、体育館とその横のスペース、河、日光の感じと下校の夕暮れ、暮れて夜の星、すべてが世界がやさしく美しい、
 喫茶店のマスターが短い言葉でコメントをくれる。
 
 たまこも一人で訪れる喫茶店、もち蔵もひとりで訪れる喫茶店
 
 もち蔵が大学は東京にいくと言いだして、父ともめており、その父は、普段はライバル関係であるたまこの父と、酒をくみかわしつつ愚痴を言ってあばれる、そんなことをたまこの父がそっともち蔵に告げる、そんな場面。
 
 家族。
 
 いいもんだ家族って。オレみたいなひねくれ者が素直にそう言ってしまうくらいのパワーがある。
 
 たまこの母の歌がカセットから発掘されるのもよかった。ちゃんとラジカセにAUTO REVERSE って書いてあるからね。意味があるのよね。
 
 みどりちゃんみどりちゃん。せつないみどりちゃん。カードキャプターさくらでいうところの大道寺知世ちゃんである。いつもそばに。親友。そして、いつもみている。みている先のその女子が、いつかは男の子と恋仲になってそこのオトコノコのことを一番に思うようになるのを知っている。だから自分はその一番には成れないのだ。どうしても。横からみているしかない。
 そのせつなさが爆裂している。
 
 ああもう一度みたい。なんとかうちの県の県都にきてくれないかなあ。来なかったらもう一回仙台いくしかないじゃん。もう。
 
 かんなちゃんが立派な棟梁になってくれますように。
 
 しかしまああんこちゃんのセーラー服はサービスだよな。たまらんかった。紺サージの感触。裾の揺れ。
 
 あと誰とつきあいたいかというとオレはもち蔵の母とつきあいたいです。ああいう熟女が理想の熟女。
 声は雪野五月さんです。すてき・・・・。