なぜ人間は
他の人間の「心情」を思いはかることが
できるのか
いや「できる」のではなくて
「想像する」(真実でもなければ眼前に実在するわけでもないことに
ついて
推量する
考える
想像し理屈の上でもっとも尤もらしいことを思いつく)
そういうことをするのはなぜだろう
そうしたいからそうだと言うしかないが
ではなぜそうしたいのか
なぜシンちゃんは
他人のこころについても考えるのだろう
(どうしてアスカはあんなに激怒していたのだろう?)
(僕があのとき どっちも決断しなかったから?)
(アスカを助けるのか殺して喰うのかどっちなのかを
どっちもとらずにただ何もしないでいたから?)
どう思われてもいいならそんなことを考える必要はないが
そうではないから考える
他人とのあいだにこころの交流がある 存在する 生まれる
というのはそういうことで
ばばあどもが遠慮もなくそっくりさんことアヤナミ(仮)に
話しかけてくるのは感情があってアヤナミ(仮)も自分たちの
仲間だ
と
いう
認識をもってそれをストレートにしめすことはばばあたちにとっても
当然のことだったからだ
村落共同体
普通で自然のことだったのだ
なぜそうするのかとか考えるという工程が存在しない
アヤナミ(仮)はすべてのことについて
(うまれたての赤ん坊のように)
理由を質問する
なぜ
なぜ
答えてくれるのは委員長であり
ばばあであり
そのへんにいたコドモである
(あの利発なコドモはだれ?)
あととつぜんだがあの邪魔な若い女の名前が
北上ミドリなのかい
(2回みたけどまだ存在に意味や意義があるのかどうかは
オレにとってはそうでもない感につつまれている)