昼4

なぜ人間は

他の人間の「心情」を思いはかることが

できるのか

 

いや「できる」のではなくて

「想像する」(真実でもなければ眼前に実在するわけでもないことに

ついて

推量する

考える

想像し理屈の上でもっとも尤もらしいことを思いつく)

 

そういうことをするのはなぜだろう

そうしたいからそうだと言うしかないが

ではなぜそうしたいのか

 

なぜシンちゃんは

他人のこころについても考えるのだろう

(どうしてアスカはあんなに激怒していたのだろう?)

(僕があのとき どっちも決断しなかったから?)

(アスカを助けるのか殺して喰うのかどっちなのかを

どっちもとらずにただ何もしないでいたから?)

 

どう思われてもいいならそんなことを考える必要はないが

そうではないから考える

 

他人とのあいだにこころの交流がある 存在する 生まれる

というのはそういうことで

 

ばばあどもが遠慮もなくそっくりさんことアヤナミ(仮)に

話しかけてくるのは感情があってアヤナミ(仮)も自分たちの

仲間だ

いう

認識をもってそれをストレートにしめすことはばばあたちにとっても

当然のことだったからだ

 

村落共同体

 

普通で自然のことだったのだ

 

なぜそうするのかとか考えるという工程が存在しない

 

アヤナミ(仮)はすべてのことについて

(うまれたての赤ん坊のように)

理由を質問する

なぜ

なぜ

 

答えてくれるのは委員長であり

ばばあであり

そのへんにいたコドモである

(あの利発なコドモはだれ?)

 

 

あととつぜんだがあの邪魔な若い女の名前が

北上ミドリなのかい

 

(2回みたけどまだ存在に意味や意義があるのかどうかは

オレにとってはそうでもない感につつまれている)