書籍『キミトピア』舞城王太郎著

短編集

1作品だけのこして図書館に返却していたが

今日図書館いって館内で読んで

読了

さいごのが「美味しいシャワーヘッド」

 

舞城の作品

に共通するかどうかは知らないが

読み終わると

放り出されるのではなく

なにかちょっとだけ

ここからリスタートだ

のような気分にはなる

それはなるんだよ

どの短編を読んでもなるし

とくにさいきんのやつ

林檎とか

柘榴とか

ああ林檎はまだ読んでなかったか

そうです

 

ともあれ昔のやつもそうなんだけど

昔ってのは煙とか熊とかディスコ探偵とか

阿修羅もそうだし

 

この美味しいシャワーヘッドなんだが

シャワーヘッドの話からはじまって

そのシャワーヘッドをのみこんだことの動機は

一人称の主人公から語られることは無く

ないまま話はすすみ

最後にまたそのシャワーヘッドの話を

思い出すけど動機は語らないのだった

 

それにつけても途中が気味わるいと誰でもいうだろう

幻覚をみているのはケンちゃんなのか

それともケンちゃん以外の全部のやつなのか

 

ウナギに関してはウナギだったというしかないだろう

タイだし

タイ・マレーシアのあたりではそういうのジンっていうんだよね

魔物が憑く

ってやつでさあ

 

悪霊みたいな

 

だからともあれ

心を大きくうごかされると

その動かされたことによって記憶が

よびもどすことのできるトリガーが形成される

ということだと理解した

あることはあるし記憶は消えたりはしないが

思い出せなくなることはある

でもあるものはあるし

トリガーが強いと何度も思い出して

それが

まるで時空間をこえて近くに感じることもあるよね

変質したりもするしさあ

 

そういう感じ?

よくわかんね

でもなんかね

いいんじゃね

いいんだよきっと

よくわかんなくても

指舐めるのは舐めたかったってことなんでしょ

 

セックスだけがセックスじゃなくて指舐めるのもセックスなんでしょ

きっとそうだよ