映画「カモンカモン」について

ちょっと映画みるペースが落ちているが

それはそれですよ

 

久しぶりにみにいった近場へ

シネコン

 

ホアキン・フェニックス

妹の息子つまり甥をあずかるハメになる男

恋人と別れてひとりみの男

妹とも

もう死んだ母とも

母の死に際のことで妹と

もめて

認知症の扱い方についてですけど

それって洋の東西をとわないのね

 

とまれ

甥を預かる

独身男

料理の苦労とかそういうことは描かない

甥は

「友達はいない」と言う(本当かどうかはわからない)

べつに登校拒否の子ではない

LAに住む

甥から見た母は

空想を語る

幽霊を語る

遊んでくれる

そういう母

父は神経症パラノイアー妄想性パーソナリティ障害の一種)

oakland

にいる サンフランシスコの対岸である

母はそのそっちで仕事している父の状態が悪化している

ので「世話をしに」いかねばならない

甥は

主人公ホアキン・フェニックスが預かるーLAへ行って世話をすることに

なる

ホアキンデトロイトにいる LAへと移動する)

同居の生活がはじまる

 

甥は「orphan 孤児」のふりをする

お話をする

孤児院の生活はハードだ

髪の毛も自分で洗わないといけない

 

それからだんだんと父が入院とかして

甥の面倒をみる生活は長くなる

ホアキンの仕事はラジオの番組をつくる

コドモにインタビューする

未来について

欲しい能力について

きく

移民の子にきく

普通の子にきく

黒人に

ヒスパニックに

亜細亜系に

きく

 

甥は録音機材をおもしろがって

フィールドレコーディング

ヘッドホンをつけてデンスケを肩にかついてマイクをもって

街を歩く

 

あれの名称がさあ

デンスケ

だと思うんだけどそれは古いよね

なんていうの?

 

まあ一般名は「録音機材」か

デンスケは商標(ソニー)だそうです

 

甥はときどき街でいなくなって心配させたりする

しつこく話しかけてきたりする

甥なりに不安を葛藤を行動にして

あらわしている

 

しかしオレがおもうにホアキンもまた

不安や葛藤の中にいてそれを別に解決していないし解消もしていない

 

持ったまま抱えたままだ

 

だから苦しみがある

 

それは時には大声を出すという形にもなるし

マイクに向かって一人で語るという形にもなる

 

こうしたいああしたい

 

あそびたい

かまってほしい

さみしくさせないでほしい

 

モノクロの画面はとてもきれいで

アメリカのいろいろな都会が

きりとられる

ひかりが美しい

そう

モノクロ画面で一番うつくしいのは光で

それは都会の夜の光でも

昼間のあかるい光でも

どっちも白く美しい

 

甥の目はひかるまるくひかる

 

やわらかいコドモの身体

 

ニューオリンズのパレード

異性装者がたくさんいる

 

起こりそうなことは起こらないで

予想もしないことが起こる

どちらにせよ前に進むしかない

というのが「カモン カモン」である

C'MON C'MON

である

どうした こいよ すすむぜ まえへ

である

そうなんだろうねと思った

とてもそういうディテールの陰影の複雑な襞が深く多様な映画

 

宇多丸氏が何と言うだろうね