映画「メタモルフォーゼの縁側」について

静岡東宝会館にて鑑賞

 

もうおわりに近いがやけに若い女子が

みにきていた

BL方面か?

と思ったがよく考えたら

男子出演者がなにわ男子高橋くんだった

イケ面である

そのせいかな

 

さて

 

ロードショー公開が公開1ヶ月でもう全国22館になっており

おわりが近づいている(客入りが細いのかな)が

たいへん素晴らしい作品である

 

刺さりにくいのかもしれない

 

日本の至宝である芦田愛菜に対する反感(いい子なんでしょ)

があるのかもしれない

 

しかしそういうの全部さしひいても素晴らしい作品である

 

泣いた

 

たくさん

 

泣いたわ~~

 

まず先に音楽だが音楽担当はT字路'sである

大好き

 

物語の最中にかかる音楽は

ギターがぽろり

といった感である

抑制きいている

じゃまにならないし

 

そしてEDロールのバックは

主演二人が歌う「これさえあれば」

である

これが泣ける

 

なぜなら歌詞において「これ」が

何なのかは歌われていないからである

だからそこには何を代入してもいいのだ

 

これ

 

なんだろう

ここからは役名でいうがうららちゃん(主人公の女子高生)

にとってそれは自分でみつけるもの

なんだよ

 

でも雪さん(宮本信子)にとっては

「こころのときめくもの」であるわけです

ときめき それがすべて

 

うららちゃんにとっての「これ」は何なのか

これが青春のやるせないところであって

そんなん個人差があるのに「将来これになる」みたいな

おぼろげなところを決めろと外からいわれる

進路きめろとな

 

うららちゃんはただの本屋バイトしてるBL漫画好き女子高生なのだが

しかしそれまで漫画を描くことなどかんがえたこともなかった

 

オレは原作未読なのでこれらのストーリーは

すごく新鮮で

 

マジではらはらしながら

がんばれうらら

と思いながら心配しながら親目線みたいなかんじでみていた

 

芦田愛菜がリアル女子高生だった時代に女子高生を演じるという

このいましかないかけがえのなさを思っていた

 

うららはたまたまBL漫画を買いそれにはまった雪さんと

BLトークをするお友達になる

 

しかしこのうららのありかたがマジで

なかなかすぐに自己開示できないヲタクそのもので

喋りが不自然なリズムで

おすすめをきかれると山のようにBL漫画を持参してしまう

そしてそれを自分でもキモと思っている

そんなややこしいありかたを120%演じることができるのが芦田愛菜

 

うららはヲタク特有のあとさきかんがえない~

いや

ヲタだからではなく若いからだ

若さはなにもわからなくてもなにかを突き進むやみくもな気力を

もっており

いきおいでいきなりコミティアはハードル高すぎるだろ

である

 

案の定

なんとか完成にこぎつけた100円同人誌をブースに並べることが

できないわけだが(怖気づいて)

 

しかしずるいよな雪さんの書道教室の生徒のツテで印刷会社で

カラー表紙オフセット本をつくれるなんていくらなんだそれ

金の問題

まあね

 

しかしこの映画で「傷つく」ところは

うららが自分で自分を傷つける(怖気づくとか)ことだけであって

大変重要なことに

この映画では外からの攻撃は

無い

 

絵がヘタだねとか

まんがのらくがきをノートに書いてるのをからかわれるとか

幼なじみ男子が家でうららのBL漫画を読んだときも揶揄とかしてこないし

誰もうららをバカになどしていないのである

 

しかしうららは自分で当然だが絵がどうにもどうしようもないことはわかっている(だからとてもじゃないがコミティアでなみいる同人女子たちにまざって自分の本を並べて売るなんて恥ずかしくてできない)

 

ここでよい仕組みなのがうららと雪さんの好きなBL漫画作家のコメダ先生である

)(コメダコーヒーからきている?)

 

そう

古川琴音さんである

 

いいねえ漫画家女子のマンション

屋上からあれがみえるぜ

レインボーブリッジの田町側ループが眼の前でそして海をはさんでお台場が

まるみえな屋上なんだぜ

いいなあ

あのロケーション

 

さてコメダ先生とうらら雪のコンビはいつ遭遇するのかと思ってたら

 

たいへんな偶然でコメダ先生は雪さんと出会ってしまうのである

(映画的邂逅!)

 

それがのちのコメダ先生のサイン会に生きてくるのである

 

最終的に雪さんはノルウェーに住む娘のところに

同居生活をできるかどうかのお試しでいってしまうため

お別れなのだが

別に永遠にそっちにいってしまうわけじゃなくてお試しと

言っていたので

家の管理をその印刷屋の男とかうららとか

掃除にきたり空気とおしたり

 

そう

うららにとっても大好きなその古い家の縁側が

 

(もう泣ける)

 

とにかくうららも大変なのである

 

おそらくは憎からず思っている幼なじみの男子(なにわ男子高橋)

美人同級生とつきあってるし

その美人同級生は勉強できるだけじゃなくてBLとかも読むし留学はするし

まっすぐがんばる

の代表みたいで

なかなかそうはできないうららは自分に

焦れているわけで

 

でも一冊つくったじゃんね!

 

コメダ先生も読んでくれたよ!

 

そういうお話です

 

いやまじで日テレ資本はいって大きいところ

からのそれでつくってるけど

原作のテイストが十二分に生かされてるんだと

思うよ!(原作未読のくせにそう思う)

変に壊されていない

 

だから映画館でみてよかったです

 

宮本信子さんは終始かわいいし

習字の弟子の男児がかわいいだけじゃなくて

書く字がみんないいんです~=

温かい映画

こういうのがいいと思うんだよ

ネトフリで国際字幕つけて公開して世界に観てほしいなあ

 

 

(追加)

これはひいき目で書くのだが

なにか

こう

アップの多い映画ではあるのだが

そこに

匂いまで感じるんだ

生きている人間は有機的にCを(炭素を)分解して生きている

のだが

その際に酵素つかったりして

絶対なにかのこう生物の「匂い」がうまれる

その匂いを画面から感じるんだ

生きているから日々そのように汗やその他のものを

生成し排出して生きているんだ

って

感じをつよく

画面から

受け取ってしまったんだ