辻加護の不思議は、故ナンシー関が「この二人には年齢がない」と言ったところから私の脳裏に刻まれた。あんまり印象的だったので初出の広告批評もおさえてあるし単行本に収録されたのもおさえてある。02年3月のことである。TVでうんこうんこと言ってどうこう、というのがナンシーの脳裏にある。単行本は

何はさておき

何はさておき

である。年齢に応じて落ち着きを見せるようになったり。面白い子が面白いことをするのを恥ずかしがったり。ということは一般人ではよくあるが、この二人は芸能の民であり面白いことをするのも仕事の内である。が、それを嫌がることもあっただろう。しかし今や、キャリアを重ねて、すっかりプロへっしょなるである。ますます、年齢がなくなっている、感がある。辻さんの16歳のときのバースディ写真には「もう高校生なのでもっと大人っぽくなるじょ」とあり、17歳のときのバースディ写真には「17才は大人と言うイメージがあるので」とある。先日の曲コメントといい、大人ということが本人の意識にあることは間違いないのだが、それにしても「大人」の定義もいろいろである。プロとして「大人でも子供でもない、なにか」を演じきるのも大人である。意識的とは思えないほど自然に。笑顔の神の子。