おもsリオ

http://sukebeningen.blog46.fc2.com/blog-entry-177.html
バクマン。を3巻まで読んで感じた事を書く。」
 

おもしろいおもしろい。オレこういう記事大好き。
 
 先に関係ないことを書いておく。ニュースとかで、「街の声」とか称してそのへんのただの通りすがりの人とおぼしきようにみえる人の「ニュースへのコメント」をTVで流すことがあるが、あれは全部禁止すべき。というのはあれは「意見」であり、「判断」「思想」がそこにはあらかじめ刻みこまれているもんである。つまりどこからみても客観とは完全にかけはなれた言辞なのである。そういうものを、客観報道を(建前だけでも)標榜するニュースみたいなものが流していてはアウトであると思うのよ。ものを考えるのは、ニュースを聞いた人の仕事であって、「このように考えるといいと思うよ!」とか言ってんじゃねえこのクソニュースが。氏ね。
 
 さてさっきはったリンクに戻るんだが、つまるところ「篠房六郎そして赤松健」。
 こまったなあオレこの両人どっちもスキなんだよ。
 赤松のことはナチュラルに尊敬している。美人妻、マンガの成功、ヒロインたちの人格造形の見事さ。いやあれは本当に尊敬していいものだとオレは思うのである。ヒロインの、それぞれの「性格」があって、さらにヒーローをそれぞれに想う気持ちがあるという構造。とくにオレは千雨ちゃんと本屋ちゃんの「性格」が大好きだ。どっちも多分、彼にとっての一番にはなれないだろうなと思って知っているけどそれでも彼を想うことを決してやめないところが。そういうのに弱いんだよこのマンガとか長年読んで読み続けてしまうようなオッサンは!
 篠房のことは多分、どうしてだろう、ものすごくオレはこの人のマンガが大好きなんだけど、読むのはものすごく疲れるよ。この過剰さに疲れない人はいないと思う。この過剰さは三原順によく似ている。想いがあって、その想いは人から人への想いなのだが、それを完全に十全に表すー読む人につたわるように、ちゃんと伝わるようにーためにはあそこまで画面を誌面を黒く細かく描く描き込まなければいけないと思い、思い込んでああなってしまったものだ。
 さて。
 肝心のバクマン。は、一体どんなマンガだといえるだろう。
 sukebeningenさんが語るバクマン。のガモウは、いやらしい人だ。そしてジャンプも、いやらしい雑誌だ。メジャーの座を失いたくないばかりに、卑劣なことをしている。こまかい操作をしている。そういう言葉だ。
 しかしオレは思うのだが、バクマン。にも、十分にガモウの悔しい気持ちとか散々な目にあった記憶とか、どうして自分がジャンプから離れられないのかの語りが入っていると思う、なんとなく確証なく思うのだがガモウはけっこう「自然に」あのバクマン。のファンジックなストーリーをつくっているような気がするのだ。
 自然に、というのは「つくりこんでいない」という意味だ。
 ファンタジーと書いてみた。高校生がジャンプで連載とるのはけっこうファンタジーだと思う。いやそういう例がないではないけど。
 結局ものすごくマンガを描く人が多いならともかく、実際には真剣にマンガを描く人というのはこの世でもわずかの人しかいない。その中で勝ち負けをきめる。ほんのわずかの差なのではないかと思う、しかし勝ち負けは厳然と決定する。負けは失業である。そういう思いをした人が、それならば、若くして成功してジャンプで連載かちとってライバルと戦うマンガ、トーナメントじゃないけど日々が戦いのマンガを描いて、というか原作を書いてもそれは自然じゃないのだろうか。
 もちろんそこにジャンプの編集者によるなにかが混入しているのだろうことはおそらくあるだろうけど、それでもおもしろい物が勝ちであるしおもしろくないものが負けである。角川とか、その他、あちこちの「マイナー」でも描きたいものが描ける雑誌とか、いろいろあるんだろうけど、前にも書いたけどはっきりいってエースは本当にレベルの低い雑誌だと思うよオレは。この表現反発をよびそうな気もするけど。
 ジャンプが、部数で日本一であるがゆえに読者のリテラシーが低いという部分があったけれども、だからといってマイナー雑誌のよむ人のリテラシーが高いなんてことにはならない。ぜんぜん信用がおけないのである。くだらないものの拡張再生産になっているとしか思えない部分だってある。
 つまるところバクマン。の編集長がいう「おもしろければそれが正義だ」ということだと思うし、おもしろいと感じるこころは、リテラシーの高低を凌駕して無視してどこへでもつたわるものだと思うのである。おもしろいことをわからせる技術さえあれば。
 そういう意味でオレにとってはバクマン。ネギま!百舌谷さん逆上するも全部おもしろくて仕方ないマンガだと思うのである。
  
こういうエントリを紹介してるからカトゆーさんは偉大だと思うのである。