よる2

天たまおわた。
 
ついったーで話題になってた「マイナス思考の矢野さん」ダイソー社長の語る危機感、を読んだ。おなじみ日経ビジネスオンライン
 彼は年金のデメリットと、女性の「チャレンジ精神と向上心」を語っていた。
 
 女性の。
 まあ女性が「蹴散らしていく」のである。
 昨日からの続きだが。
 
 そんななかオレは夜の時間をのんびりスタバでコーヒーのみつつ読書で過ごしていた、菊地成孔粋な夜電波のセカンドシーズン最終回(裏送り1時間バージョン)をききながら。
 「北の無人駅から」。まったくオレも米つくる農業については知らないことばかりだ。しかし気になったことは「農家は、新しいことをはじめるのにすごい抵抗があって、それでいくら儲かるのか、いくらもらえるのか、みんなはそれをするのか、やってるのか、損しないのか」ばかりを言ってなかなか「正しい方向と思われる未来的なこと」をやろうとしないばかりかすごい抵抗していつまでも同じこと昔と同じでそのままなことだけをずっとやりつづけようとする、という話である。
 イノベーションが大嫌い。
 
 まあ、しかし、金がそこに介在しないならいい。実際は介在している。そして、悪循環をそのままにおしとどめようとする。意志をもって押しとどめようとする。
 
 オレがこの数日気になっていることがあってそれは日本のすべてのシーンで「このままではまったく腐るばかりで、ここは右肩下がりの世界だ」と皆が思っているのではないかと、そういう感触が支配でくるしいんじゃないか、ということである。
 実際オレのいる職場は医療であり福祉であるがここはもうなにもかも行き詰まりであり、金は回らず、顧客は「ただしくない利用」を求めるサーヴィスを求める謎のデマンドであり、最悪に近い。
 しかし医療福祉のような最悪業界でなくても他のところも同じように「最悪である」と皆自分のことを思っているのではないかと思うようになった。
 
 というか人間が悪くなっているということ
 なのかもしれない。さっき書いた矢野社長はインタビューで
「日本は酷い国になったと思います。当社が年商30億円ぐらいのとき、ダイエーに場所を借りに行くときは身が引き締まったものでした。怒られるし、指導されるし、厳しく色々と教えていただいた。しかし、ダイエーの経営が2000年前後におかしくなる前後から、ダイエーの社員が「飲み食い中心」、つまりは接待中心の選択をし始めた。

 船が沈み始める頃から、自分だけは生き残りたい、いい思いを少しでも味わいたい、そんなことを思うようになる。人間の心理ですね。つぶれる会社というのはまず社員の心、ソフト面からおかしくなって、それが間もなく店や商品などハードに現れるんです。ひょっとしたら日本という国の状態も、今そうなのではないでしょうか。」
と語っている。
 長く引用してしまった。しかし、そうなんだと思うのだオレも。
 つぶれる国。
 
 まったくもって高度成長なんてものがあったからかえっていまの悲惨みたいのが際立っており、さらに、「まだマシ」とか思ってる麻薬におぼれてるふうの奴がたくさんいてさらに最悪。皆が危機感を共有することさえできず、さらに、未曾有の大地震をもってしてもこの国の特色はちっとも変わらなかった。
 
 と書くだけなら誰でもできるのである。
  
 外山アナの声でもきこう。