ドラえもん。声その他のリニューアルが済んでのち、見るのは初めて。
本日は稀代の名作「どくさいスイッチ」。おとうさんスイッチでもスキマスイッチでもない。それはいかがなものか。
先に声優さん。三石さん、のび太のママですか、はああ。どうしてもお顔が浮かんできて
しまいます。たまりませんな。
わさドラについては特に無い。痩せたネズミのようだ、とも思った。嫌いじゃない。
さてどくさいだ。
改めていろいろ疑問がある。世界中の人間をすべて消してしまいたいとまで思った
のび太の怒りとイライラ、それを招いているのはジャイアンの暴力である。「ギタギタに
してやる」とはつまり「このバットでぶん殴ってやる」ということだろう。それって明らかに言い訳しようのない暴力だ。
あいつさえいなくなれば、とのび太が思うのも無理は無い。我輩だってリアル小学生時代に
この作品(原作の方)を読んでしみじみそう思った。ちょうど、ジャイアン的な同級生が
いたのである。背が大きめでやや肥満で喧嘩が強くてわがままという、そういう同級生。
しかし実際ジャイアンが消えてみたらスネ夫が、そのあとにはその辺のやつらがのび太
叱責してくる。理不尽は消えない。
内田樹の言っていた「この世にはまったく理由もなく起こる理不尽な暴力が必ず存在する」
というのを思い出した。必ず、である。多分そこがポイント。
それにしてもSFだなあ。

藤子・F・不二雄のまんが技法 (小学館文庫)

藤子・F・不二雄のまんが技法 (小学館文庫)

つい最近、図書館でかりて読んで、改めていろいろ考えた。とくに恐竜がいる世界について
まるっきりの嘘ではない微妙なリアリティをどうやって出すか、のくだりなど、すげえなあ
と思われたよ。