しかし、お話としての素晴らしいものを見せられてしまうと、まるでそれは本当にあったかのように思うだろう。違うんだ。「まるで本当にあったかのよう」だと思うだろう。そう思うことが、「本当には無かった」ことの証明なんだ。「まるで本当ではないかのよう」なものこそが、本当にあったり、あるいは本当に今ここにあるもののことなんだ。「本当ではないかのよう」なもの・ことのことを奇跡というのさ。