薔薇色の

キャンパスライフなど、どこにもない。
そう言うとみもふたもないが、しかし、あらゆるパラレル構造をすべて(誰ともめぐりあわない傍観者として)遠望したならば、その可能性が有限であることくらいはわかる。老婆が好機好機としか言わないのは、結局好機が最低一つは存在することと、それを掴みとること、それだけしか重要視すべきこたーねえぞ、ってことか。
コロッセオとは。円環構造のことかいな。ぐるぐるまわる。
最後の風景が唯一のエンディングであるなどとは誰も保証してくれないのだ。
ーどの世界にも
同じ登場人物しかいないし、小津はいつも同じ不気味人の小津だ。明石さんはいつも同じ黒髪の乙女だ。
世界にも有限性があるし選ぶほどのものではない。
つまり目の前にあるものがすべて。
かなあ。