オレは西炯子先生のファンである。
だが今回はちょっと苦しい。正直この話は好きになれない。
せんだっての「娚の一生」でも少々感じていたことなのだが。
もちろん自分の好みの話ではないから嫌いという単純な方向に持っていくつもりはない、が、「不快感」を感じる。ちょっと。
つまり。「娚の一生」では、とつぜん出会った大学教授が、女性におそらくは一目ぼれ的なことをして(そうは書いてないが)、強引な同居のようなことの末に、その二名は結ばれる?わけだが。
強引な。ここ。
強引なところで、拒否をしてそれでも強引な場合にはそれは犯罪なので捕まえてもらうしかない。
オレは個人的に強引というのが大嫌いである。最悪だと思っている。結果がどうあれ。
そして今回の「姉の結婚」も強引でやってることだけみたら概ね犯罪である。このあとどうなるか知らないけど。
そのへんがひっかかる、これをえんたーていんめんととして読むのがいいのか、オレはよくないという気がしているのである。
てゆうか。 うーん。
もちろんもう一つこの作にはおもしろい仕掛けがあるのだが、まあそれはおいておいて。
終わりが気になるのでこの作の続巻は多分買うけど、不快感だけはどうしようもない。悪い人間を描くフィクションはいろいろあるけれども、その悪が「迷惑な悪」だったり「最悪な悪」だったり「狡猾な悪」だったり「とにかく殺人してしまう悪」だったり「自爆的な悪」だったりいろいろする。
ストーカーの悪は不快な悪だ。おまけに最後には普通はストーカーは対象を破壊しようとする。最悪だ。ストーカーの精神病理。おまけにこのストーカー自身が精神科医?なのである。うまい設定だ。むかむかする。
オレにとってはマンガは重要なものなので大切にはするけれどでもたかがまんがでもあるのであんまり不快なら捨ててもいいとも思う。