よる2

そのあとにハダルって書いてみて、なんだかわかんなくなった。
 
アラビア語の話である。
 
アラビア半島には「定住民」と「遊牧民」がいる、いた、いまもいる?という話である。
アラビア半島?それともエジプト?
 
wikipedia ベドウィン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3
 
ふうむ。ヨーロッパ半島におけるロマみたいなものに対応しているのかな。
 
 なんの話か。昔、「エイリアン通り」という名作漫画があってだな、オレにとっての「古典」なんですが
 (個人にとって、それぞれが自分だけの「古典」をつくる話はcakesにおいてオレがfinalvent氏の記事で読んだ中でももっとも記憶に残るものである)
 そこにセレム君というキャラが登場するのであった。
 
 彼は遊牧民の出であるが都市に里子に出されるという複雑な生い立ちをもつ。しかし結局彼が言うには砂漠の民は砂漠において風が吹いている状況こそがもともとの生まれの状況であって都市においては風が吹かなくて濁るというのである。
 
 エイリアン通りアメリカ西海岸のヒッピー文化の影響が色濃くにじむドラッグカルチャーうんぬんも混ざる複雑な世界の漫画ではあるが作者の成田美名子氏は青森が生んだ偉人のひとりであるしなかなか日本のはじっこから出てくる偉大な才能として興味ふかい。鹿児島・指宿が生んだ西炯子といい。
 
 なにが言いたいのか。
 
 オレをつくっている事柄は多くの場合対人誰か人間と直接接した体験よりも文学漫画作品を通してなにかの土地に愛着を持つほうが圧倒的におおい。鹿児島という土地を見て体験してという方向をつくったのは西炯子の影響が圧倒的に大きい。住むところまではいかないが。
 そして青森だって飛行機で飛んでみて見てみるくらいは好きであり、雪の土地を上から飛行機で見たときの美しさというのはおとぎ話の中の国くらいに美しかった冬の青森の夜の上空であった。
 
 で。
 そういう感じで日本のあちこちを旅することの快楽を識るようになったわけだが、今回の旅は自覚的に日本の中で8泊9日という長さになったのは自己最長であり、その中で風に吹かれて放浪する感覚をはじめて得たような気がする。のであった。土地の上を自らの脚だけで動いて進む感覚が確かにあった。
 
 これを、四国遍路という物語に乗るだけではなく、他の土地でも実践できないかと考えるわけだ。日本を歩くたびである。
 まあ先達は大きくて宮本常一のような巨人が存在するわけだが。 
 宮本は山口県周防大島の出であった。
 
 とにかくオレの意識が外に向いているのであった。
 
 だから室内を忌避するみたいな感じがうまれるのね。
 
 室内には風が吹かない、みたいなスローガン。