ハウルの動く城」みた。今まで、全然どういう話かも知らんかったし、なあ。知らなくてよかったよ。こんなんが只でみられるとはね。すげえよかった。なんか全部詰まっている。寸分もらさず。はじめは只の地味な娘だったソフィーさんがどんどん魅力的になっていく。なんかひきこまれた。すべてのエピソードに無駄がない。城にどうにかこうにか入ってそこで。朝がきて朝飯をつくるところでもうやられた。本当にそれまでのソフィーさんがそのままだったとしてそこで「まあ仕方ないから朝飯でもつくるかね」ってなれたものか。いやババア化してるからなれたんではないのか。って、これが「ババアのエクリチュール」ってことなのか!!そうなのか?そうに違いない。
ともあれ、暗い扉の中の闇に向かってあるきだしたり、鳥の羽の生えたハウル手塚治虫キャラに見えたり、少年神木くんの「じじいぶった声」が激しく萌えるものだったり。すごかった。まったくもって「ババアが大活躍してもつまんないしなあ」と思っていたのが反面教師。ババアが大活躍してもすごい。あと老老介護とかボケババアの執着心とかキスの多用とか。だいたいすべてたまらん。さすが日本映画興行収入歴代2位。煙の動き。動く脚。出現する水。くろい不定形の動きをするものたち。もののけからこっち、いや、もっと昔からかもしれない。そういうわけですげえよかった。