あさ2

しかし一方で、扱うものが人間の身体であるから、身体の構造機能という話にもなる。
(マシーンとしての人間を扱うのであるから工学でもいいという考えかたもあるが。)
まだ「リズムと身体運動」の話が続いています。
参加者から面白い話があって、空手の先生で、空手はすごいのだが、オンチであるという。しかしその人に、正しい発音、舌骨筋群や横隔膜の使い方みたいな教え方をしたら、発音がよくなってさらにオンチが治ったそうだ。
 オンチというのは知覚の中の聴覚での音程の高低について、聴いて認知した音程と、それを再現しようとする運動、声帯で音の高さを調整したうえで出す声の問題と思っていたが、
 今書いてみたらたしかにこれは声帯喉胸郭などが正しく使えていないとできないわ。
 それはいつも喋って声を出しているから教わらなくてもいいと言っていてもうまくない人がいて、そういう人には「train-ing」が必要だということになる。
 実際に脳機能の障害で声が出にくい出しにくい小さい声かすれ声の人と接しているのだからそのくらいわかれ。
 (意欲の問題というのもあるんだがまた別)
 
 リズムも同じことで、ふつうの人間であるという自覚があって左右の脚を交互に前に出して歩いているのだからこれは左右がおなじリズムでやっているだろうと思っていても、実際には左右は均等ではないし、身体の構造だって左右均等ではない。
 ただしいリズムを手拍子で刻んでいると思っておってもそうではない。
 内的なものと外的な(計測可能な)記録との差異。