夜ですね。
夜はいいものです。
 
 毎度思いだすのが新谷かおるエリア88」です。昼は、貧民には灼熱の地獄を、選民にはクーラーの涼しさを。夜は平等に、誰しもに、暗闇を与えてくれる。みたいな。記憶で書いてるので曖昧ですけど。もはや、都会のヒートアイランド現象は貧民には夜も灼熱でしかないですよね。
 たとえば練馬の本日1900は29.6度。長野県佐久市は22.7度です。ああ、ありがたや。
 
 まあ、人間どこでもどこででも生きていけるのですけど。それでもやっぱり肉体は限界がありますよね。灼熱の国で長寿とか、あんまり聞かないです。
 べつにチョウジュを目的にしてるわけじゃないですけど。
 
 一日一回は「生存戦略ーーーーーー!!!!!」をききたいものです。
 
 小谷野敦「母子寮前」を読み終わった。

 おもしろかったんですよ。意外に。それは父「ヌエ」に対する目線です。生きている人間を憎んだり恨んだり、悪意をもって敵意を持って、蔑んで疎んじて嫌って遠ざけて、そういう目線の記述が面白かった。
 まあオレがここで西尾維新を意識しているのはいうまでもない。
 
 私小説だか、なんなのか知らないけれども小谷野せんせい(いや、猫猫先生というべきか)はWikipediaに「主な批判対象」があるだけで立派な方である。そんな人、他にみたことない。
 
 オレは読者なので読者が思ったことしか書かないけど、面白かったのはしょうがない。途中で「この作者は本当にいろいろ思っているけれどもそのすべてが露わになることによってちょっといたたまれない気分を読者に味あわせているなあ」
と思った。作者が思ったことが地の文として書かれているたびに居たたまれないのである。なんでやねん。この人はどうしてこんなに諍いのことしか思いつかないのだろうと。
諍い。
 他人と平和にすごすこと。
 
 まあオレがさいきんきく「長年いっしょにいた夫婦」の7割は実質破たんしているという現実。破綻かどうかを誰がきめるって、しらないけど、本人たちがいいならいいだろう。
 
 ただ、性格がおかしいのと、『感情を制御できない病気』、精神の病、があって、それは他人とうまく平和にすごす能力とおおいに関係している。
 と思う。
 
 世の中の人、ほとんどすべて、よくもうまくやっているものだと思う。
 たいしたものだ。
 オレにはとてもできない。オレのできることは家でリラっくすすることくらいなのだ。