終わった。
わかりにくいという声もあるだろう。でも、いいじゃないか。最後まで見たんだ。そしてとてもよかった。願いはかなったのだ。陽毬が幸せになりますように、という願い。そして、危惧していたりんごちゃんの平穏も、叶ったのだ、晶馬が愛してるっていってくれたから。
オレの個人的な。風景。西荻窪、といってもまあほぼ西荻と荻窪の間くらいに住みついて20年ちかくそのあたりをうろうろしていたオレにとっての、荻窪あたりの風景というのはまったく故郷そのものである。旅館西郊。看板。せまっくるしい駅前。丸の内線。東高円寺に好きな子が住んでたからよく勝手な理由つけて行ったもんだ。
そのあたりがすごくせつない。
何者にもなれず、幸せにもなれず。
でも、誰かのためにはなったのだ。自分のためではなく誰かのためというのが希望なんじゃないだろうか。いつもそのことを考えている、自分のことを救うには誰かが要るんだ。神でなくて人が。