よる

もやもやしており、なんか書きたいんだけど、とくに書きたくもないと思ってみたり、いろいろしている。
 
飲酒は何をかきけしてくれたかというと、このような「もやもや」である。もやもやを無時間のほうに放り投げてくれる。
 それがオレの、仕事がおわって帰ってきた夜の出来事であった。
 仕事がおわって帰ってくるととくにもう何も考えたくなくなって、そこで食事もさておきまずアルコールをぐいっと飲む、空腹であるから内臓における吸収がとてもいい。簡単に酔える。
 そしてまた飲みつつここから、空腹なので簡単な料理をする。ここ数年で自炊の習慣もついていて簡単な自炊はもうかんたん。酔っていてもできる。完成する。たべる。そして寝る。
 
 このプロセスの中で、料理の完成あたりが記憶の限界である。ガスの元栓をしめて火を消して、料理が完成ーーそこで終わりである。
 このころにはもうだいぶ酔っているので、あとは食っているものの、酩酊で食っているので覚えていない。
 このあたりでひどい場合には食い物を(途中で寝てしまうので)ジャージの上にこぼしたり、長座布団の上にこぼすのである。それは起きてから発見される。
 まあとにかく寝てしまう。
 
 寝てからまあ深夜に起きるのだが、そこで水を飲んでまた寝てしまう。
 
 といった生活をけっこうずっとやっていたように思う。もともとアルコールに強い体質ではないということと、あと他人とともに飲み会をやっていると、くいつつ飲むということで、これが負担で、
 オレ的には飲んでまず飲んで最後にまとめて食うというのがあっていたようなのである(先に食うと酔い方がまずくなるのは皆おなじ)。
 
 一人でのむと好きなように飲める。
 
 そしてここで思い出すのが、大昔のオレが小学生のころに買った「一人暮らしTIPS」みたいな本である。昭和55年前後だと思う。著者も忘れたし題名も忘れた、でも内容はけっこう覚えている。朝食ならポーチドエッグをつくれ(早くつくれるから)とか、計画的に材料買って自炊をとか、そんな内容。
 その中にとても印象的なことがあって、それは酒とのつきあいかた。
 「最もよくないのは、一人で飲むことです」
 とあった。
 当時のオレは小学生なのでわからなかったし、身内にアルコール害の人もいなかったし、親は家では泥酔しなかった(そもそもうちの親は両親ともに酒に強くないのである)。
 
 しかしなぜかオレはこの「一人で飲んではいけない」という言葉を覚えていたのだった。
 いまあらためて浮かび上がるのである。
 それは歯止めがきかないからだ。
 
 こうやって平日を禁酒にしてみてはじめて、いかに夜がそこにあってオレが夜を不安ですごしていてもやもやしているかとか分かるわけである。なにしろあんまり覚えのないツイートとかしているからね。
 
 夜は不安なら不安に苛まされたり、あとは読書とかミルクコーヒーとかしていればいいのである。あとお片づけを毎日ちょっとずつすればいいのである。ラマチャンドランの本を注文して読めばいいのである。
 
 こんまり先生の教えにしたがって本を一箇所にまとめつつあるが、まとめるとその分量に驚き、たしかにオレはこれら全部を本当にときめいているかといわれたら、ときめいていないな。
 もうちょっと捨てられそうな気がする。
 
 でも三原順くらいの好きさになると捨てられない。血肉化してるからなあ記憶が。
 
 明智先生だったらヤフオクに出してみてもいいかもしれない(ごめんなさい)。