よる3

今日の記憶。
一方で。お尋ねした先できいたお話は「町民運動会」について。そもそもがとてもさかんな地域の運動会。老いも若きも参加。紙(薄紙)でお花をつくる。賞品を買いにいきそろえる。練習する。リレーの練習する。人間がそろわない地域は、有望な選手を探しにいって代わりに出てくれと懇願する。しまいには賄賂までおくる(高級な産品を持っていく(例・松茸)。前夜からもりあがり当日は綱引きだ玉入れだ仮装行列だリレーだと盛り上がり、その夜は祝勝会でまた盛り上がる。いい地域である。そういう時代。
 
まあ失われたものであるがそのときにいかに楽しかったかの記憶があるからそれをいまでもいきいき甦らせるような話がトークができるのである。すげえな。いかにも昭和日本であるし高度成長であるし子供の多い人口構成である(そうでないと地域運動会とかできないのである。子供がうろちょろしていない運動会は運動会ではない)。
 
黄金時代。
 
いまある日本にいまある現実は全てが鈍く錆ついているが、まあまたこれら多くの老人が死に絶えてそれからのこされた人たちがなにかをたぶん何かするだろうて、ジタバタしたってしょうがないので自分がいかに死ぬまでの短い時間を楽しんでいけるかというと食べることとやっぱりあとは他人から本音をきくことかなあ。本音はいいわな。運動会がたのしかったというのも本音でありなかなかそういう会話をすることもないだろう、オレは無い。