「オーラの発表会」

市立図書館で借りて読了

これこそ文庫ではなく単行本でよむべき

なぜなら装丁が素晴らしく美しく華麗で

金と白にわずかなピンク

ケーキを包んだ白い函のリボンが金

である

 

ケーキとは主人公の海松子であり

本人は自分がケーキであることに

気づいていない

 

のかもしれない

 

どういう「外見」なのかは大学の文化祭の喫茶店

ウェイトレスのコスがミニスカで

髪が豊富で背が高い海松子は

整えて飾るとすごい人気をあつめる

ことがある

 

しかしいつもの海松子は

ユニークな会話

といえばいいが

実際問題は別にそんなに他人に興味が

あるときもあるが

ないほうがおおいような

実際問題として他人を求めることを外に向かって

発信

することは稀で

 

しかしまね師匠ことまね師の萌音(もね)

だけは本音で海松子にからんできていた

 

そんな二人とそれから数人の同級生や父の教え子など

からんでみたりからまなかったりする物語

 

なんといえばりさ氏(村田さんの用語)の手つきで

主人公が

最終的に

それまでしなかったことをひとつする

という話であるが

 

そう言ってしまうと申し訳がなく

しかし

若い人が

生命力を

腐らせたり輝かせたりする物語が

りさ氏の

素晴らしいところではないかということだ

そういう小説はいまりさ氏の他に書いている

人がいるのだろうか

いるのかもしれない

オレは知らない

 

一人称小説はいいなあといつも思う

素晴らしい

世界は彼女の目からみられる

 

そしてオレはオレも南の海にうかぶ島にいって

風にふかれたい

とても

強くそう思うね

あまりに気持ちがよさそうで

あまりに21世紀離島リアルも感じさせる

旅行ガイド口調はどうかしている

 

まあ

お金もちの

人たちの

おはなしではあるのですけど

 

はやく『激煌短命』が再開または単行本化しないかなあ

 

女性の性欲の話として

 

いやこのオーラの発表会でも女性の性欲は

おもしろかった

恋とかそういう精神性を完全に置き去りにしていて肉の欲だけを

完全に書いていた

それはもう興奮するね

そのほうが気持ちいいに決まってるもん