アナーキズムと家族の相対化

前からのつづき

 

それでオレは小説がかきたいなあと思っていて

もし書くならば「切実な問題」しか書くわけにはいかないので

ここで家族のことを考えているんである

 

思えば『デクリネゾン』は母親とその娘の問題(と恋愛)だし

『違国日記』は娘と死んだ両親または妹と死んだ姉の問題だ

『初恋の世界』は恋人との別れたい気持ちのきっかけが不妊だったし

なんでまた家族なんかをそんなに中心におくのかおかなければいかんのか

言うと

世界全体からお前はバカだといわれるだろう

言われたい気分はある

どうせこちとらヘテロの男性で貧困ではない日本人なので

どこから見てもなにも誰からも見向きもされない特徴のない政治的に

左を向くしかないような誰にも問題提起を聞いてもらえないような凡庸な悲しみ

だけを持っているような存在空気のように気にされないようなソレなんだよ

「カモンカモン」の監督だってそういってたぜ白人男性だからねえと

 

だからオレは左にいくよりもアナーキズムにいきたいんだよ

 

そのくらいしかもうないんだ

 

家族は遅かれ早かれ解体する

 

その前に小説をかきたいね