朝になった。ついさっき、むくりと起きてみていた「あさっての方向。」。そのあと、寝て、また起きて、それが今である。
つらい。
自分の寝不足なんかより、からだちゃんの「ごめんなさい」を聞くほうが、はるかにつらい。幼いこどもが、自分の両親が本当の両親ではないと思い知らされ、その上にさらにその仮の両親ふたりともに死なれてしまうことを、思ってみただけでつらい。そんなこどもが「ヒロ兄」に全面的によりかかったとて何を責めることができよう。そんなのあたりまえだこどもなんだから。こどもはオトナによりかかってもいいことになっている。ヒロ兄は、何かを捨てる(犠牲にする)ことを自分で選んだのだ。からだが何故それをわたしのせいだと思う必要があろうか。などとからだちゃんに告げたところで何の役にもたたない。あーつらい。身体がオトナでなかみが12歳、その12歳のこころで耐えてるのがなおつらい。うまいつくりの話だと思ってみてもこのつらさは全然軽くならない。