バクマン9巻

 主人公である最高くん。
 彼のすがたは薄いのではないかと思った。
 彼は、「読者にとって、自分を投影できる主人公」ではないのではないか。・
 作者というか原作者の方からみての彼は、自分を投影しているわけか?いや、そうじゃあるまい。
 誰からも投影されない主人公はちょっとかわいそう。
 
 なんかね。オレからみてのことだけなんだけれども、最高くんは、主人公として、ジャンプの中でいちばん主人公らしくないと思えてきたのだ。
 がんばっているのは認めるが、結局この漫画のスタイルである。例外的な。
 彼はがんばっている漫画家であるが、天才ではなく、エイジにはなかなか追いつけない。しかしがんばって、なんとかアニメ化をもぎとってみたりアンケートでエイジをぬかなくてはと思ったりしている。
 彼のがんばっている結果というのはアンケートでしかわからない。
 彼の描いた漫画は読めないからだ。
 架空のそら。仮虚.
 ちょっとブリーチっぽい単語ですね。
 
 あまりに現代の男の子を主人公にした漫画は、いまはつらいのかもしれない。