花物語

ずっと困りながら読んでいたがやっと面白くなってきた。
そもそもの化のシリーズで駿河の章が最も違和感あるものだったーオレにとってはー駿河だけがまともに悩んだ上で怪異に自分からすがった人間で弱くていやらしいそれはオレにとってはオレそのものでもあるという自己投影できすぎてかえって何だか嫌になるストーリーだった。
そして阿良良木君ではない人が語りを行うのはこれまでは翼ちゃんただ一人で、その中にも怪異自身が語りである部分もあり、結局翼ちゃんの分裂した自己の修復という物語だったようにもおもえるのだが、ともあれオレは翼ちゃんを尊敬し(それは阿良良木くんが羽川を限りなく有り難くおもっているのと同じようでありたいという心)、そして、駿河には困った感だけを感じている。
だがこの花物語が終わる頃には駿河のなかになにか違う強さが生まれるような気もしている。
しかしそもそもやはり異常な母からの受け継いだものが大きすぎるのかもしれない。異常すぎる。
そのあたりで駿河を責めるのは酷というものかもしれない。