帰宅~「コレクション展 野崎道雄コレクション受贈記念 見えないもの、見たいこころ」+「生誕110年 傑作誕生・佐藤忠良」

まずこれをみた今日

まああれだ

神奈川県立近代美術館葉山で

開催

このたび寄贈されたコレクションを公開

特筆すべきは40点初公開のリヒター作品

どちらかというと小さい作品が多く

それだけで「企画展」にはなりきれないかんじだが

内容はすごく濃い

とくにオレがかんじたのはアブストラクト・ペインティングたち

展示の最初に「みえているものはじっさいのものではない(意訳)」との

説明があり

どういうこっちゃ

という件ではあるがこれはリヒターのコレクションであり

リヒターのそれは

描かれているものは見えているそのままのものではないということだ

つまり

たとえばビルケナウは下に強制収容所がかくされているがその上に

アブストラクト・ペインティングが覆っているので

つまりみえているものはペイントの色彩だけなわけである

それをどう思う

つまり見る者が知ることができるのは「いまみえているもの」「付帯情報」

それだけである

付帯情報はあるかないかはわからないので

ではいまみえているものを「本当に下にあるのは別のものである可能性」を

常に脳においたまま鑑賞するということである

 

しかしアブストラクトはちょっと故意にこの形状の色の絵具(油)を

置いたとは思えないような跳ねた形さえもその中に包括しており

ただ見ているだけでも「下」の図像(構図)とその「上」の構図

つまり断層

を同時にみている感覚は味わえるのである)(下の描かれたものは

上に隠されている場所とそうではない場所が交互に出現するので下のつながりは

隠されていてもわかる)

つまりこれは幼児が「柱の後ろを通過するネコ」の頭としっぽをみて

あああの柱のうしろには見えていないけど猫の体があるのだ

と思うようなことであるともいえる

 

いっぽうで佐藤忠良のブロンズ作品(とスケッチ それから佐藤のコレクションした西洋の芸術家の作品たち)をまとめて観ていて

生誕110年 傑作誕生・佐藤忠良 | 神奈川県立近代美術館

もちろん佐川美術館でみていたものの感覚は覚えているが

ここではあかるい中で人間の頭部がならび

女性たちが裸になって生命輝いているっていうじゃないですか

もちろんそのとおりです

乳房の豊かさ乳首の尖り

どうして裸像は乳首だけはリアルに造形するのか乳房のたわわさは

エロスだから芸術だとしているのかどこはよくてどこは悪いのか

そういう話はおいておいて

とくに後半になって佐藤は服をきている像を

少女や女

帽子

冬の外套

その質感

たたずまいとてもいい

あとは絵本の仕事もあり

「おおきなかぶ」ももちろん代表だがロシアの老夫婦が雪で少女像をつくったらその

像がうごきだし・・みたいなのがあり

シベリア出兵からの抑留を経験している佐藤が(よく生き残った)

ロシアの風景を描いているのがまたこれ

なんとも雪景色である

まあ夕張育ちなのでゆきげしきはね

札幌の風景(ほとんどいまでも同じような四角い倉庫的な色のくらい

風景のまちが北海道のあちこちにいまでもあります

釧路や斜里など・・)

の絵画もとてもいい

 

ボリュームはそれほどではないがいい展示だった

 

JAF割を今回もつかいました

つかいまくり

とてもよい