西尾維新のおはなしのこわいところは
なにかを
つきつめてどこまでも
いきつかせてしまうと
人間らしさの遠く突き抜けてもう人間ではないところにいってしまうところ
で
それこそ少女不十分のあの少女の
ルール
というか
行動指針
それから猫物語でいえば
家が焼けて戦場ヶ原の家に泊まったところ
ひたぎが
羽川のつくった食事に驚くところ
味
味はあってもなくても
いい
あってもなくてもいい
と言う
栄養であればそれは用を為す
それは
それならばそれは何をどのように食べても同じで
そんなに恐ろしいことがあるだろうか
そんな羽川がちゃんと変わることができる
ことが
この小説の
最もおおきい歓びではないだろうか
永遠に忘れられない