書籍『自分ひとりの部屋』

県立図書館にで読む

平凡社ライブラリー

 

前前からよみたいと思っていたが

えっと

たぶんだけどル・グウィンのエッセイに署名がでてきたからでは

ないかなあ

記憶あやふや

 

なにしろ1920年代のウルフである

遺産を得たとはいえひとりの女性であり

英国ではまだ女性参政権が成り立ってそんなにたっていない

女性ひとりでは大学図書館にはいれない(付き添いあるいは紹介状がないと)

という屈辱的な時代である

ウルフは過去の

それこそはじめに小説があった

女性の書いた小説について歴史をひもといていく

だんだん「書棚」には女性の著作が増えていくが

それでもそのころたとえば19世紀の女性の小説家は自分のための

書く部屋さえもたず

年間500ポンドの自分の収入もなかった

女性は男性に隷属するものとされてひとりの人間とは

みなされなかったから

 

ということが底にあり

 

そしてウルフはさいごに女性のみなさんにいうのだが

(この本はそのころやっとできた女性のためのカレッジの

女性学生たちにむけた2回の講演を元にまとめられた)

まず

自分自身を

生きよ

 

それから書きたいことをなんでも書きなさい

 

というのである

 

そうだね

それはたぶん方針として誰にでもあてはまるはず

 

女性が旅行記でも学術研究でも小説でもなんでも書いていいはずなのに

かろうじて小説しか登場しなかったのは

小説であれば想像力の翼というものをその人生の現実から

抜き出すことができるからではないかとウルフは書いている

現実とかいて「リアリティ」と読む

そう

現実に直面し現実を見据えよと

なぜ他のものが書かれなかったかといえば

女性はぶらぶらとうろついたり思いのままに旅行したりする自由がなく

時間がなく

いいつけられた用事(家事)に追われ

学校にいくという自由もなかったから

そのような分野での著作がのこっていないのはしかたがない

ということなのである

 

なんというかその蛮習がいまだに

残っているような日本ではずかしい

思うね

オレが死ぬまでのあいだには変わらない

ような気がする

 

ともあれオレはなんとか読書の能力だけでも

キープ

していきたい

さすればウルフの他の著作も読めるだろう

「波」がよみたい