読んでた 糞尿

ついでにというとわるいけど

 

電車で映画みにいくときとそのあとのドトールでだらんとしてたとき

読んでいた

のが文學界四方田犬彦の連載の

「零落の賦 第三回 不死という劫罰」で

地獄めぐりのはなしでした

たのしい

西洋における地獄めぐりの話で

みなそれぞれ誰も偉い人が地獄にいくとなんか貶められて糞尿にまみれたりしている

話をフランソワ・ラブレーが書いてたり

あのスウィフトがガリバー旅行記で書いたやつの最終的に「不死の人」のいる国にいったら不死というのがとんでもない地獄そのもの体験だったみたいなのとか

結局地獄というのが「認識できなくなる認知症」と「糞尿まみれ」であるという

イメージが昔も今も同じというか

糞尿と黄金はイメージで重なっているというが

ガリバー旅行記はまごうかたなきSFで

そういう意味ではラブレー

ダンテ(神曲 地獄篇)も

SF作家だよねえ

イメージの豊穣があふれたあまりに転倒したみたいな

 

神話的なものも糞尿にまみれているいつも

日本でも

たぶん世界中どこでも

 

その四方田のやつではさいごに日本の例として

筒井康隆日本以外全部沈没

が紹介されていてたしかに世界の偉人有名人が日本にいくしかなくなって

日本で賤業に就かざるをえないようなのを描いている

 

さすが筒井である

糞尿の話にもことかかないしね