よる

 ふーん。
 
 それでね。
 オレが思うに不公正とか倫理にもとるようなことというのは日本社会に恒常的に存在するのであって、もっとも分かりやすいのが「サービス残業」ですが、これは違法であって、違法ですよ。
 違法であることをへとも思わない奴がいる。
 あるいは「自主的に退職しますといわせる圧力をかける」である。
 これもオレは絶対違法だと思うし裁判で争えば勝てると思う。
 
 こういう話がオレは大嫌いなのでもしたたかう準備があれば他人のためでもたたかいたいと思う。しかしものすごいコストが高い。
 あんまり高すぎるのでやっぱりやんめと言ってしまうくらいである。
 
 それでオレはあらゆる組織について「組織みたいなものにはかかわらないし無責任を通す」ことにしたのだ。
 
 かわりに自分のことについては全部負っていきたいしまったく他人のせいにはしたくない。自分の健康状態をふくめ。
 
 ゲッツ/バロン「People Time」をきく。
とてもさわやかだ。ジャズをきくようになってよかったと思う。さわやかということについての蒙が啓かれたような気がするのである。気だけでもいい。
 昼間に外回りで車ころがしながら、サウジ・サウダージをきいていてナベサダの曲が流れ、若いときにきいていたナベサダと今きくのと、違うような気もしている。今のほうがまるでいい。素敵だ。それは明るいし、さわやかで、とてもつきぬけている。ハッピーでもある。それはなかなか表現できないことであって、聴くだけでこっちもはっぴーになるということはとても稀有なことだと思うのだ。
 
 
 どうしても個人として生きていくのは難しいしどの社会でもそれは難しい。
 
 グアテマラでオンラインスペイン語学校をつくった日本人がいて、
 http://gigazine.net/news/20130518-spanisimo-guatemala-2/
 
 そこで彼らはグアテマラ人についてこう言う。
 
以下引用:

 「日本人の価値観では考えられへん!」ということが日常茶飯事で、基本的に何もかもが違います。特に苦労しているのは、人に関する部分ですね。例えば、グアテマラの人たちは時間にルーズで、授業に時間通り来なかったりするわけですよ。
  
(他にもありますか?)
挙げればキリがないです(笑)。そうですねぇ……。もう1つ挙げると、グアテマラの人たちを絶対に人前で怒ってはいけないということ。彼らは叱られるという経験が極端に少ないんです。そしてプライドが高い。人前や名指しで怒ったりするのは、この国ではNGなんです。他にも、先生たちが勝手な解釈で物事を進めてしまったり、忘れっぽかったり、マルチタスクが苦手だったり、できないことがあっても、絶対にNOと言わなかったり…….。
 
 引用おわり。
 
 オレはこれを読んで、ああ・・・・とちょっと思ったあとに、
 はたしてこれは「どうだろう?日本が特殊?」と思いはじめた。
 
 日本人だって時間まもれない人はいるし、人前で怒られると極度に変調をきたすキレる人もいる。勝手な解釈も存在するし、NOと言わないくせに実際にはできないこともある。
 
 それを「そういうこともあるわね」と思うか、「なおさなきゃ」と思うか。
 
 実際には理想というか思ったとおりに物事がはこぶことは滅多にない、日本でも、日本以外の世界でも。
 人間はみな「想定」じゃない様態をしている。
 そのことはオレははじめてちゃんとした正社員というものになってみてこの5年ちょいで結構身にしみた。普通な顔していても、ものすごくおかしいし奇妙だし、既得権益と自らの属する組織部門の特有な利益にすごくうるさくて他の部門をすごく攻撃するし、それについての認知がすごくバイアスかかっていて、ゆがんだ合理性が支配している。
 
 と、思ったのね。
 
 多様であると認めることと、その中でオレがどうふるまうかはまた別で、ますますオレのオレ独自性があるならばそれ大切にしたいと思う今日この頃であった。
 
 まったくゲッツのサックスの音がいいわーPCできいてさえいいんだからなー。