ぼくとペダルと始まりの旅

インドでずっと読んでいた。いま読み終わった。最後がすごく詩的だった。ずっとアメリカ横断してきた自転車で。姉の記憶とともに。たぶんこの主人公の彼にとっては労働とかどうでもいいものでしかなかっただろう。ただ生きているだけで酒とジャンクフードに覆われていた。
 というのを特殊とみるほうがおかしいのであって、我々もまたすべて何かに覆われている。
 なにかを考えたり、思ったり、集中的になにかに取り組んだり、仕事をimproveするために何をしたらいいか考えたり、大切な人のことを考えたり、大切なことを考えたり、探したりしたりすることが、そういうことがとてもつらかったり、もうできないと思ったり、意味がないと思ったり、そういう障害を経て、ああもうただ覆われているだけでいいと思ったら覆われるし、そうではなくて、探しにいかないといけないと思ったら、自転車で大陸横断にこぎ出してしまう。大きい比喩。
 なんにせよSキングのおかげ。オレも恩恵受けている。感謝できる。