ホテルはいいぜ。おちつくぜ。オレはホテルへの順応が高い。やっぱかつてのバイト経験がものをいうのか。出張1ヵ月ホテル生活とかけっこうあったからなあ。
「星を」オレの気になる点。どうして明日菜は孤独でさびしいのか。
母は看護士である、夜勤もある。おそらく3交代だ。わかる。しかし、それでも、それなりに、家にいるときは家にいるだろう。そして喫煙だし酒のみだ。それはいい。わかる。
母に甘えられないのか?
友達っぽい子はいる、声かけてもくれる。
友達にうちとけられないのか?
たぶん、どっちもあてはまるのだろう。
そういう意味でこの映画は異色作品である。ジブリっぽいとか、とんでもない。
この子どもは親や教師の言うことなどまったく聞かない。
そして「親の心配などまるで想定しないで」長期にわたる異世界の旅に出ていってしまうのである。へんな教師についていってしまうのである。
へんな教師もひどい変な教師だ。死んだ妻のことを想うあまりおかしくなってしまって妻を蘇らせることに心血を注ぎ研究し、しまいにはそのために他の人間を犠牲にしてもいいとさえ成り行きのふりをしてなだれ込み。ひどい。
シンだっておかしい。兄へのコンプレックスもあろうか、故郷にはおそらくはシンのことを好きであるような女子もいるのに、なんだか地上の女子を助けてみたり、同じアガルタの民と戦ってみたり、もう故郷には戻れないのごとし。
おかしなことに成ってしまったシンと教師はアガルタに残り、少女はひとり地上の世界に帰っていくのである、おそらくは成長したんだろうけど、これが通過儀礼なんてものに値するのかどうなのか。勢いに流されてしまったが、
この映画はものすごくおかしな映画だったのである。
そこがおもしろいわー
と。