よる2

「みなさん、さようなら」読み終わる。
泣けた。しかしボロボロ泣くタイプの小説ではない。にじむ感じだ。
 
かなりひどい話だと思う。人は死ぬし生き返らない、老化するし、別れる。一人称で振り返って語る話だから、もともと結末からの語りである。
が、だいたいそんなもんだ。
それにしてもだ。
 
たぶんこれは映画は見ないな。どう考えてもこれが映画になったときに、苦さ・つらさ・苦しみ・痛み・恥ずかしさなどのおそるべき身もだえするような感情が 避けられているような気がするからだ。
 
いやそうでもないのか。
 どうだろう。ひどい悲劇だと思うこの話は。ひどいし、凄惨でさえある。とくに最後の方は。
 まあとにかくひさしぶりに小説をまじめに一冊読んだ。