カジュアルな美術館通い

カジュアルなというのは自分的には「気楽に」くらいの

意味です

本当は「(明確な意図のない)思い付きの」って

意味だけどそんなにズレてないね

 

さてともかく連休できない以上

は1日の休みでいけるところはいく方針

 

滋賀県立美術館

目的は川内倫子展示(M/E展はおわったがその付随した写真展示がのこっている)

小倉遊亀

 

京都へ新幹線から乗り換えで瀬田にむかうものの

瀬田駅が好きじゃないので石山でおりる

歩きたいから

しかし大雨

モンベルのストレッチパンツをとおして

傘さしてても尻の大殿筋が濡れてくる

これはまいった

気分がわるい

あしの指ならともかく

尻はなかなか濡らさないから

 

石山駅からの歩きはおもしろい

京阪の石山坂本線である

ユーフォニウム(アニメ)のラッピング電車とかはしらせてんのね

 

あるいて

「唐橋」をわたる

太鼓橋でちゃんと擬宝珠もある立派な橋です

琵琶湖から流れ出る瀬田川にかかる橋

つまりこれは

草津と大津の間の東海道の要所ということである

名所らしいよ

 

大雨で傘も役にたちませんしリュックを前にかけていてもかけた

カバーの濡れがひどく

なんだかねえ

それでもあるく

京滋バイパス沿いの歩道などあるく

まさに新名神名神に合流するあたりだね

ワイド

高架道路の下くぐったり

天一(ラーメン)の会社の横とおったり

はたして到着美術館

 

JAF割で1000円です

JAF割は年に5回くらいは使っていきたい

豊田市でしょっちゅう使うけどね

 

やっぱこの滋賀に通うようになって日本画

見え方がだんだんかわってくるのであった

日本画いうても「線で輪郭かいて」のものから

「輪郭かかないタイプ」が明治~大正に試されるようになったり

いろいろと院展とか再興とか流派わかれたり

そもそもスケッチの細かさがあったり

風土風景動物植物が中心だったり

しかし美人画があったり

南画とか文人画の伝統があったり

そういうのをミクスチャーしていく人があらわれたり

洋画ともなんともいいがたい作風の人が現れたりするのだる

 

滋賀に通っていて毎度印象深いのが

野口謙蔵である

綺田というところ(現・東近江市)に生まれた野口は

東京美術学校を出てすぐ近江に帰ってきて終生郷里ですごしたという

前にみた幻想的な田と星のひかりの風景もよかったが

今回のは「野口が脳裏に思い描いた」もので少女がいてなにか

自然の中にいるのだが(蓮?)

あくまでそれはモデルがいるとかじゃなくて野口が想像したものだ

っていうから物語を夢想した宮沢賢治みたいじゃんね

ファンタジー~=

 

そういう人がいるってのがいい

 

川内倫子の写真をまとめてみるのははじめてだが

「やまなみ工房」(甲賀市)を撮影した「やまなみ」というシリーズ

ちょっと

興味深い(面白いというと不謹慎?)わけです

 

というのはかれらはアートをつくればアールブリュットといわれるような

えっと

正確にいうといわゆる「正常」とはすこし違う発達をしている

人たち

そういうことを誰にもはばかりなく言い表す短い言葉はねえのかよ

まったくもう

発達障害っていいかたは

オレ

嫌いだからさあ

だってなんかねえ

もうスペクトラムだってことでそれは別に正常でござーいえっへんの奴と

線引いて区切れるようなもんでもないんだよ!

というね

えっと

ともかくかれらはかのじょらはTHEYは

やまなみ工房の人たちは

生活や作業やアートやいろんなことをそこでしている

わけだがそれを写真にとると

ひとりでいることはあまり殆どなく

大抵職員に付き添われているか集団でいるか

手をつないでいるか

そういうショットが多いわけです

あとは自然の中にいる(野外活動?)とかね

 

だから冬は厚着しているというね

それはオレが思ったこと

 

かれらは孤独ではない

ということじゃないかしらん

 

それをおもいましたね

 

小倉遊亀先生の展示はもうなんか素晴らしいよね

萬鉄五郎先生の裸体美人がいるじゃないですか

なんかそれをおもわせるもんがあって

なにしろ小倉先生はずっと兼職してきてわりと当時では

遅く結婚して

そして絵はやめるかあと思っていたが周囲のすすめもあり

教職をやめて絵に専念するという

そういう方であります

そして線が人のかたちがデフォルメがある

目が独特の細い線だ

犬がかわいい

 

とくに1つだけというと宮城の青荷温泉に取材にいってそして

描いたという裸婦の集団の絵がすごいよくて

大きい湯舟があるがそれを覆い隠すくらいたくさんの裸体の

女性たちがだいたいみなパーマでそして裸体で入浴したり

腰掛けたりなかには前向きに寝転んでいる女性もいる

なんかこう女性の原像みたいなのを描いてくれてるんだなあという

かんじ

 

そういうわけでわざわざ日帰り大雨の中を新幹線でいく甲斐が十分に

あるという

一日でした(1500帰宅)

 

これが価値だ

 

大雨なのにけっこうお客さんいたよ!あそこ人気あるねえ