そういうわけですっかり
朝に午前によみおわったこの小説『自転しながら
を
感想を書くのを後回しにしていたもったいない
ひとことでいえばオレは引き込まれたし
主人公の都のことは好きとまではいえないが十分に
イキイキと生命が躍動している人間だと思うし
あとなにか日本人の「わるいところ」や
こういうところはなくしていったほうがいいだろうのところが
たくさん描かれていた
旧弊というやつであるし
あと
議論をきらうとか
言いたいことを言わないで黙っているとか
しかし陰では言うしネットに書くとかね
あとはリアルさかなあいわゆる郊外いなかのショッピングモールの
風景とか牛久大仏とかあとアパレルの業務のこまかい部分とか
社員と契約とアルバイトとか
そういうリアルさね
それがリアルな世界のリアリズムと
おそらくは平成の日本の閉そく感といっしょに描かれて
本当にリアルな世界の日本の世界に向けてこれがいまの日本だ
と
紹介していいくらいの日本である
というか女性が考える幸せとはべつにそんなに幸せでなくても大丈夫
という結果におちつくものということが
ありようとしてありそうでなさそうな結末である
最初の部分のミスリードさせるところ(エピローグでたねあかし)
など
やきもきさせる
オレが十分に感情をいろいろさせられたのである
おもえば
西炯子のある時点以降のマンガの
日本の女性の
恋愛の中心にあるようなないような仕事が中心にあるようなないような
いじけているようなそうなような
高年齢にだんだんなっていく中の恋愛のそうなようなどうなような
そういう世界のリアリティというもの
も
なにかすこしだけ女性のリアルという
意味でリアルに肉薄する方法として
比較してみたいような気になるのである
そういう意味では
オレが読まないだけなんだけど
男性日本人のリアルは
いったいどこにいったのかどこにもないのか
興味をもたれないから誰もついに書かなくなったのか
ただの仕事のそこにある様子というのは
小説になりえないものなのか
誰からも面白いとは思われないようなリアルさなのか
オレのような50をすぎて職業訓練校にいってみたらおなじような
おっさんがごろごろいたということは
ビッグコミックのマンガにもならないのか
なるかならないかは腕次第なのか
ともあれおもしろかった
そこで『無人島のふたり』を
みてみたら図書館は予約6人待ちだった
そんならオレそれ買うわ~=
オレがこの作家の小説を生涯で1本しか読まなかったとしても
大変充実していていい読書の時間だった
ありがとうといいたい
もう亡くなっているので天に手をあわせたい