もうひとつ。
放浪息子の世界は豊穣で、ひろく、登場人物が多く、そして多彩だ。
海老名さんのことも気になる。女装おじさんである。
娘がいる。
いま再婚しようとしているしおそらくは相手の女性もたぶん再婚したいと思っているんだろうけど、なんか娘が、うまく受け入れられないようだ。
彼はもういっかいくらいシュウと再会することがあるんだろうか。
そしてマコちゃんだ。ブサイクといわれ、シュウの美しさといつも比較され、千葉ちゃんに罵られ(うらやましい)、でも彼は彼であることをやめない。なんとか生きていきたい、自分のしたいことをして生きていきたい。それはたぶんシュウにもあんなちゃんにもなれない読者たちの像だと思うんだ。
勝手な思い込みですけど。
そのように世界には、どうして美しくうまれなかったのだろうという怨嗟をのりこえるためのいくつかの、試みが、ある。
いやもちろんオレは選べるならば千葉ちゃんに生まれたかったですね。黒髪ロングへの憧れ。